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09/10/23:19 幕末銃姫伝―京の風 会津の花さてまたしても本の紹介。
最近何故か幕末ブームなワタクシ。 たまたま本屋で見かけまして、会津が題材の本は珍しいし、藤本ひとみだしという事で買っちゃいました! 「雨に添う鬼」と一緒に。 藤本ひとみというと子供の頃読んだコバルト文庫のイメージでして、やたらめったら形容詞が長いとか、イケメンしか出ないとか、お金持ちしか出ないとかそんな印象で、コバルトから離れてからはフランス方面に詳しい作家さんという認識でしたので、ちょっと日本物、しかも幕末会津というコアな部分が題材なのでどんなもんか?と興味津々(笑) 主人公が山本八重子だったので、てっきり会津戦争から新島襄との再婚位までの話かと思っていました。というかむしろその辺は知らないのでそこを期待してましたが八重子の子供時代から戊辰戦争終結までの話でした。 主役は山本八重子と兄・覚馬二人と言った方がいいかも。 女性作家というだけあって文面が柔らかいですね。そしてやはり形容詞が…ね…(笑) 山川君がかなりキラキラした形容詞で描かれていて、うちの山川君思い出して電車の中で何度も笑いそうになってしまった(失礼)そして罪作りな男でした…。 梶原さんは「女好き」のレッテルが貼られてましたな…。陽気だけど苦労人。私が演じた梶原さんも同じような台詞吐いていたので「おおお!」って感じでした。 でも梶原さんが心情を吐露するシーンは本来なら山川君がいるべき場所では?と思いました。砲撃現場ですもの。どちらかというと軍事担当の山川君の持ち場では? 佐川の官ちゃんは「やるぜ!俺はやるぜ!!」とがるるでした。ある意味妥当(笑) 「銃姫」という位なので八重子は銃を扱うわけですが、もうちょっと籠城戦のページが欲しかったなぁ…。 銃の時代を説いて中々重鎮方に受け入れられず、古い軍備で官軍と戦わなくてはならなかった悲劇という「何故会津が負けたのか」の原因の一つを取り上げているんですよね。 戦後まで書かないなら籠城シーンをもっと重く書いて欲しかった。 中野竹子とか他に戦った女性達もいるのでそこも書いて欲しかったなぁ…「新しい女性像」とはかけ離れちゃうのかもしれないけど。でも「戦う」事自体あの頃の女性には考えられないわけで…。 物語自体は歴史の流れに沿っているし、幕府崩壊に近づくにつれ誰が攘夷派で誰が尊王派で…というのがよくわかならくなるのですが、そこも「元は皆佐久間象山の元で学んだけど、これこれこういう時世だから誰誰はこっちについた」というのが分かりやすかったです。 難しい事は書いていないので山本八重子の青春小説的に読めるのではないでしょうか。 途中新撰組が出てくるのですが、非常に真っ当な(笑)土方さんが可笑しかった…。そして若干乙女な斉藤さんも可笑しかった。ブレない新撰組ってやっぱカッコイイと思います。 池田屋事件が会津側視点なのでこれはこれで面白いです。 八重子のお母さんと照姫がカッコイイ! 殿もステキですよ~。 んでやっぱり会津がどんどん負けていく様はホント悲しいし悔しいのでした。 PR
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